自意識と戦う
「自意識と戦う」
東京で一人暮らしをしていると、様々なことが自由すぎて日々を楽しくだけ過ごしてしまう。
平日に仕事をし、行きたいライブに行き、着たい服を着、食べたいものを食べ、やりたいことをする。
それを平気でやれてしまう環境だから、時の流れを普段の生活では蔑ろにしてしまう。
でもふと周りを見渡すと、圧倒的に自分は一人、大人になれないまま取り残されているような感覚になってしまうことがある。
なんのために生きているのか、自分でもよくわからない。
みんなが恋愛をして、結婚をして、子供を産んで、育児をしている。
私が蔑ろにしてた時間に、周りは一回りも二回りも人生経験を詰んで、未来を見据えているのだ。
気にしないことはできない。私は私だからと割り切ることもできない。
結婚が全てじゃないよっていったって、そんなのわかっていても私は自分の未熟さと人生経験のなさに悩んでしまう。
だけど結婚がしたいわけじゃない、みんなが経験した、人を好きになって、楽しんだり悩んだりしながら人生のパートナーを見つける、っていうことがしたい。もちろんそのために努力した人もいれば、生活の中で自然にそうなった人もいる。
私は努力をしていない。だから文句を言う筋合いも悩む筋合いもないんだけどね。
生きるのは大変で世の中には様々な困難があって、自分で働いて自分で生活して生きてるだけで偉いって思えたらいいんだけどね。プライド高いし強欲だからそんなんじゃ納得できないのよ私は。
他にもね、年齢にまつわる悩みってのはある。
私は全ての物事にこだわりがあるけど、別にセンスがいいわけでもお洒落なわけでもない。
こんなにかわいいものが大好きでかわいいお洋服を買っても、自分がそう思ってればいいと思う反面、ダサいって思われてたらどうしよ、とか、若作りやばいって思われてるかもとか、そういうの気にする。
もう、学生時代と違って個性的と思われたいとかは思ってない。
でも自分がとびっきりお気に入りの洋服は自分だけのものにしたいから一点ものがよくて古着ばっかり買うんだけど、安っぽいって思われてたらどうしようとかも思ってしまう。
(私が買ってる古着意外と安くはないんだけど)
結局のところはハイブランドを着こなす人がお洒落なんじゃないかとか思ってしまって、デパートの洋服屋さんには怖くて入れないし、品定めをされているって思う。
以前、たまたまかつての同級生に下北沢で遭遇した時、「すごい下北沢って感じだね」って言われたことがある。
その同級生はとても美人でお洒落でスタイルも良くて、どういう意図でその発言をしたのかはわからないけど、私はものすごく自信をなくした。
芋っぽいサブカルだねって言われたように感じてしまった。
別に無理しているわけでもないのに、田舎から出てきて頑張ってお洒落してる感が出てるって思われたのかな、とか、その年でまだそんな格好してるのって言われてるようにね。
だけど良くも悪くも私は昔から好きなものが全然変わらなくて、一度好きになったものはずーっと好きだから、年齢が増えたからといって自然とそうなっていくってことができない。
30歳、今年で31歳。
下北沢で古着を買うのは若作りなのかな?
フリルやリボン、レースのカラフルなワンピースが大好きだけど、痛いおばさんなのかな。
私が芸能人みたいに可愛くてスタイルが良かったら好きな服着てても結婚してなくても問題ないのかな。
アイドルのオタクは可哀想な独身なのかな。
現実逃避してるおばさんに思われる?
こんなに健全なオタクをしていても?
健康じゃなくなったら、ライブに行けなくなったら、私はどうやって生きたらいいんだろう。
こないだコロナにかかった時、症状は全コンプリートというレベルで本当にしんどかったし復活するまで2週間近くかかったんだけど、家から出れない、ただひたすら過ごすことが何よりもしんどかった。
私は今健康だから仕事ができていて、ライブや買い物に行ったり友達と遊んだりできてるんだって。
当たり前だけど生活は体が資本だから、体を壊したら人生終わるんだな、って思った。
だって私には家族や大切な人がいないから、遊べなくなったら何も残らない。
(もちろん地元に帰れば両親がいて絶対に大切にしてくれるとは思うけど、それは私が作り上げたものではないから)
私は30年かけて、何をしているんだろう。
どこをどうやって生きてたらみんなみたいに生きられたのかな、って羨ましくて悲しくなる。
そこまで馬鹿じゃないから自分の機嫌は自分で取るように気をつけてるし楽しみ作る才能はあると思ってるけどね。
結局はコミュニケーションを取るのがあんまり上手じゃないのかもしれない。
普通に生きてるつもりでも、色々できてないことがいっぱいあってこうなったのかもしれないな。
だけどさ、私と同じような人間もきっとこの世にごまんといて、普通じゃないって思えたらもはや逆に楽なんじゃないかと思うくらい、別に私は本当にただのよくいる普通の人間でもあるんだろうな。
BUMPの透明飛行船の2番の歌詞、本当に大好きなんだけど
「大きく小さなプライドが眠れない夜をいくつも生み
よくある類の苦しみに命掴まれて
大丈夫じゃなくて当然の社会 あぁ貧乏くじ引いたわけじゃないんだよ」
これ、なんで藤くんってこんなに人間のことわかるんだろう、、、
勇気をもらうとか、救われるっていうより、自分の考えていることは別によくあることなんだって、寄り添ってくれるんだよBUMPの曲はね。
生きるって難しいよなあ。
でも私が戦ってるのは世の中ではなく自意識なんだよね。
この強い自意識を捨てられたら、私の人生意外と捨てたもんじゃないって思えるんだろうけど。
同世代のみんな、お洋服はどこで買ってる?
今どんなことで悩んでる?
そういうの、全員に聞いて回りたい。
人の思考の話聞くのもめちゃくちゃ好きなんだ私。
人間の話が大好きだから、友達ともいつも思想の話ばっかりしてるんだけど。
なんのために生きてるかわかんないけど楽しい思い出いっぱいあった方が絶対いいから、遊ぶことを諦めたりしない。
再来週にはモーニングの武道館があるのできっとまたハッピーモードのサイクルがやってくるだろう。
みんな、元気に生きようね。