3×3×3

ゆとりアラサーオタクのブログ

オタクとお金

「オタクとお金」

 

高校生のときうっすらと私の家がお金持ち説が流れたことがあった。別に貧乏ということでもなかったけれどもちろん特別裕福な家庭ではなかった。なぜそんな説が流れたかというと、わたしが2か月に一度ほど音楽のライブを見に行っていたからだった。何度も書いているけど、私はとにかく田舎で育ったので、音楽ライブに行くということが高校生からすると全く身近な存在ではなく特別なイベントのように感じていた。なので、そんなライブに何回も行けるということは家がお金持ちなのではないか、ということだったらしい。

たしか高校生のときは毎月のお小遣いが5,000円だった。特別多いなんてことはない。わたしはそのお小遣いのほとんどをライブに使っていただけだった。ライブハウスまでの交通費2,000円、チケット代3,000円。これだけで一か月のお小遣いはなくなる。あとはライブに行ったときのグッズ代2,000円(当時はお金がなくてタオルと缶バッチくらいしか買えなかった。)、ドリンク代500円、残りの2,500円はTSUTAYACDを借りたり、友達と遊んだときのお菓子代かなんかに使っていた。

 

大学生になりバイトを始めた。これはほんとにありがたいことに、一人暮らしに必要な生活費などは両親から送られてくる仕送りでやりくりすることができたので、バイト代は実質全て自分が自由に使えるお金だった。なので、大学生のときは多い時は月に3回以上ライブに行っていたし、それまで買うことができなかったCDDVDなど、欲しいと思うものすべてを買うようになった。大学生時代は本当に趣味という趣味に時間もお金も費やした。ついでに人生で一番お洋服もたくさん買った。そのぶんバイトはかなり詰め詰めでやっていた。大学4年生の春休みなんて謎に週5でバイトをしていた。

 

何を言いたいかと言うと、とにかくオタクはお金がかかる。だからオタクはお金持ちだと思われがちだけど、実際はそうではない。お金がなくてもお金を使ってしまうのがオタクなのである。

 

現状わたしは3界隈のオタクをやっているので、日々オタク活動にかかる費用はかさんでいる。上書き保存ではなく名前をつけて保存タイプのオタクなので、新しい好きなものを見つけるということはひとつお金がかかる対象が増えるということになる。つまり、一生趣味にかける費用を減らすことができない人生を送ることになる。

 

そして自称信者タイプのオタクでもあるので、まず、自分に幸せをもたらしてくれる信仰対象に対して対等な立場にあると思っていない。細かく言ってしまえばそこについては説明したい部分(バンプは神様のような存在だけど神格化は本人たちが嫌がるのでしない等)がいろいろあるんだけれども、とにかく、好きなものに払うお金はお布施と思っている。

素敵な音楽を提供してくれる、素敵なエンターテイメントを提供してくれる、素敵なお笑いを提供してくれる、それらに対して一ファンであるわたしたちにできることと言えば、公式にお金を落とすことくらいしかないと思っている。

もちろん、CD一枚買えない学生がテレビをみて応援するのはファンじゃないのか!と言われたらそんなことはないと思うけど、少なくともわたしは感謝の意を込めてきちんとお金を払うよ、というだけのこと。だって、彼らはそれで生計を立てているのだから。そしてその素敵な作品を世に出すためにはいろんなところでいろんな人の協力があってお金をかけて、初めてわたしたちファンのもとに届くんだからね。

 

こういう考え方の人間なので、オタク仲間を作らないようにしている。もともとお友達の子と趣味があって一緒にライブ行くとかはあるけど、趣味から新しく友達は作らない。それぞれどういった考え方で応援しているかなんて人によってさまざまで、好きなものが同じだからと言って熱量や応援の仕方が同じとは限らない。そんなことでぶつかりたくないのでわたしは基本的にずっと孤高のオタクなのです。

 

ここまで書いて、それって無駄遣いじゃない?もっと有益なことにお金使ったら?と言う人は絶対にいると思う。でも、みんなに聞いてほしいんだけど、趣味ってそれがなくても生きていけるただの娯楽だと思ってない?オタクにとって趣味とは衣食住と並んで生きていくために必要な要素だからね。趣味があるから病まずに仕事できてるんだよ。みんな三日三晩寝ないでご飯も食べないでいたら死んじゃうでしょ?

つまりオタク活動におけるお布施=食費だからね。生活必要費なのよ。生きていくために必要なお金だから無駄遣いでは決してないからね。と鼻息荒めに言うところがまさにオタク。

ちなみにこの生活費のくだりについてはNHKねほりんぱほりんの「羽生結弦で人生変わった人」の回でめちゃくちゃ語彙力あるオタクが語っていたのであらゆるジャンルのオタクは絶対に見た方がいい。共感しかしないよ。

 

わたしにとってお布施は生活必要費なんだけど、いちばん嫌いなお金の使い方は「交際費」。

こんなこと言ってる時点でもう最低なクズ人間なのはわかっているけど、とにかく飲み会代やそれによるタクシー代など、本当にそんなものにお金を使いたくない。もちろん大好きな友達と遊ぶために使うお金は大事だし全く嫌じゃないけど、人脈を広げるだとか新しい出会いだとか、大切にしたいと思う相手じゃない人にかけるお金が大嫌い。だから彼氏も結婚もできないんだけどね・・・わかってはいるけども。

 

そもそもわたしみたいな奴のこと相手にしてくれる人がいればそれは奇跡なのでこちら側が要望なんて言える立場ではないけど、もしどんな人と付き合いたい?と聞かれたら、ただひとつ、「オタク活動に口出ししない人」。

ちなみにちゃんと数えたことないけど、これまで趣味に使ったお金はたぶん新卒の平均年収くらいは超えてる。恐ろしいね。